バレエ作品

イケメンを巡った争いのバレエ作品『バ・ヤデール』| あらすじと見どころを解説!

おはようございます!

有名なガムザッティのヴァリエーションが出てくるバレエ作品『バ・ヤデール』。どんな作品なのでしょうか?

今回はインドが舞台のきらびやかで生々しい恋の作品『バヤデール』を紹介していきたいと思います!

概要

  • 初演:1877年1月23日
  • 会場:マリインスキー劇場 @サンペテルブルク
  • 振付:マリウス・プティパ
  • 音楽:レオン・ミンクス
  • 原作:セルゲイ・フデコフ

あらすじ

登場人物

  • ソロル…優秀な戦士。狩りによく行くイケメン。
  • ニキヤ…バヤデール(お寺の踊り子)の一人。ソロルと恋仲。
  • 大僧正…お寺の偉い人。ニキヤを愛している。
  • ガムザッティ…美少女
  • ラジャ…ガムザッティの父

第一幕

ソロルという男は優秀で美しい戦士であった。彼はバヤデール(お寺の踊り子)のニキヤと愛を誓っていた。

ニキヤ大僧正からも好かれており、ある日愛の告白をされたが拒絶する。ニキヤが狩りから帰ってきたソロルと密会をするが、その様子をみた大僧正は大怒り。大僧正ソロルを殺すことを誓った。

一方、優秀な戦士であったソロルは宮廷でラジャからたたえられる。ラジャは褒美としてラジャの美しい娘、ガムザッティとの結婚を許す。あまりのガムザッティの美しさに、ソロルニキヤと愛を誓っていたのにも関わらず、ガムザッティと婚約してしまう。

大僧正はラジャニキヤソロルは恋人同士だということを伝えた。それを聞いていたガムザッティニキヤにお金を渡してソロルと別れるように説得するが、それを拒絶した。怒ったニキヤガムザッティを刺し殺そうとしたが、ふと我に返り逃げ帰った。

ニキヤが悲しみに暮れる中、ソロルガムザッティの祝宴が行われる。皮肉なことに、祝宴ではニキヤが踊らなくてはならなかった。ニキヤはそこでソロルからの贈り物とされるバスケットを渡され、ニキヤはそのバスケットを喜んで受け取った。しかし実はその贈り物はガムザッティからのものであったのだ。バスケットの中から毒蛇がはい出し、ニキヤの首元を噛むと毒がまわってしまった。

ニキヤ大僧正から解毒剤を渡されるが、驚きと悲しみに死を決意し、解毒剤を受け取らずになくなってしまう。

第二幕

悲しみに打ちひしがれたソロルはアヘンを吸い、ニキヤと再会する夢をみる。「影の王国」という場所でソロルニキヤとアダージオを踊る夢だった。

ソロルガムザッティとの結婚式の準備が進められているが、ニキヤの幻がソロルの頭から離れない。

※ここで終わる公演もあります。

第三幕

ブロンズ・アイドル(黄金の仏像)がおかれ、バヤデールたちが踊り、結婚式は賑わっている。

結婚式が始まってもソロアニキヤの幻に取りつかれていた。そんなソロアはどうしてもガムザッティとの誓いの言葉を口にすることはできない。その様子にお寺の神々は怒り、お寺を崩壊させた。人々ががれきの下敷きになり死んでしまう。

その場に残ったのはニキヤソロルの魂のみであった。

見どころ

『バ・ヤデール』のみどころは本当にたくさんあります。

踊りのみどころ

まず第一幕のソロルとニキヤのパ・ド・ドゥはソロルとニキヤの強い愛を表すように情熱的で観る人を引き込みます。

それとは対照的に、第一幕のソロルとガムザッティのパ・ド・ドゥは軽快で、どちらかといえばきらびやかな印象があります。

ニキヤとのパ・ド・ドゥ、とガムザッティとのパ・ド・ドゥ、の振りや音楽、二人のダンサーや雰囲気の違いを比べられるのはなかなか面白いと思います。

また、第二幕でのソロルの夢の中「影の王国」では32人の同じ白い衣装のバレリーナが美しいコールドを踊ります。特にゆったりとしたアダージオの音楽に合わせて32人が同じ振りで踊るパートは息をのむほどに魅了されてしまうはずです。

 

第三幕のはブロンズ・アイドル、黄金の仏像が特徴的でダイナミックなソロを踊るシーンも面白いです。

衣装・演出の見どころ

『バ・ヤデール』のみどころは踊りだけではありません。

『バ・ヤデール』は舞台がインドであり、お寺の人物を中心とした物語だけあり、その演出や衣装が特徴的です。

衣装や置かれている家具はきらびやかで装飾が多く、特に祝宴のシーンの衣装はその色が強いように思います。

また第三幕のブロンズ・アイドルの衣装は、どのバレエ作品の衣装にも勝るほど印象強いです。

第15回学校公演(2013年) 清水洋子バレエスクール | 徳島のバレエ教室 ...

(スターウォーズのC3POを思わせます…(笑))

また、同じく第三幕のお寺の舞台も他のバレエ作品ではみられないような、オリエンタルな舞台演出(大仏や石の階段など)になっていることが多いです。さらに、最後のお寺が崩れるシーンも公演によって異なるものの、どれも「神々の怒りがあらわになる」シーンの演出はダイナミックなはずです。

 

オンラインでみることはできる?

『ラ・バヤデール』の全幕の動画はYouTube上でご覧になることができます!

超有名バレリーナ、スヴェトラーナ・ザハロワさんがニキヤ役の公演です↓

ニキヤとソロアの愛の表現がとても美しく踊られていますね。
また最後のお寺が壊されるシーンの演出がかなりダイナミックで迫力があります。バレエでここまでの演出はなかなか見られないと思います!

 

おわりに

いかがでしたでしょうか?
ガムザッティのヴァリエーションはバレエのコンクールでもよく用いられますが、恋のライバルを殺してしまう女だったとは…おそろしい…

それはともかく、見どころの多いこの『バ・ヤデール』、ぜひごらんになってみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です